小さなひとみ



梅雨空のすきまからお日様が顔をのぞかせた朝、

ひさしぶりに外へ出て遊びました。

           
すなだんごをこねる手をやすめて

ちいさなひとみがわたしの顔をのぞきこみます。


手についた砂をはらいのけて、

私の目元に、そのかわいい指がのびてきます。

やわらかい指が、目元のほくろをつまんでいます。

私の目の下には”ナキボクロ”があります。

          
子供の頃には、まだ小さかったそのほくろも

年をかさねるごとに、なみだを吸っておおきくなってしまいました。


それをごみだと思ったリューチャンが

一生懸命につまんでとってくれようとしているのです。

”トレンヨ・・・ナニ?”

その子のそばにいたハルチャンも

やはりかわいい指をのばしてとってくれようとします。
 
  ”これなぁ、ほくろっていうんよ。ごみとちがうからとれんのよぉ”

不思議そうに、まだみつめています。
  
リューチャンもハルチャンもまだ二歳

こんなにちいさいのに、

顔についているごみをとってやろうというやさしい気持ちが, もう芽生えている。

かわいくて、いじらしくて、うれしくて

ギューッて抱きしめました。

 お日様の匂いをすった頭がほっぺたをくすぐります。
           
           
                 2002.7.10






   夢をみました・・・

               
なぜだかわかりませんが、急に父の夢を見ました。

もうひとむかしも前に亡くなった父のゆめです。

笑顔のすてきな人でした。

その笑顔がわたしにむけられているのです。

 
なつかしくて、なつかしくて うれしくて・・・

"あらぁ、生きてたん?”って間抜けな言葉を向けていました。


長いこと話していなくて、・・・・

息子のこと、娘のこと、今の私の日々がとても楽しくて、


    
充実していることを伝えたくて、・・・・

でも、その笑顔がとても近いのに、

話しかけられません。

私もただその父の笑顔に、にこにこと笑いかけているだけなんです。

それだけの夢でした・・・・たったそれだけの・・・
                                
ひさしぶりに思い出して、会いたくなりました・・・

                               2002.7.8
      
            



                              

 名残りのほたる


    
ひとつき振りにウォーキングを再開しました。

蛍がやっと舞い始めたころ、

体調をくずしてしまって、歩くのをやめていました。

毎年、数少ない蛍の舞いを楽しみながら歩いていたのに、

今年は三日ほどしか楽しめませんでした。


まさかきょうはもう見れないだろうと思っていたのに、

なんと、たんぼの畦のくさむらの中で一匹だけ

光をはなっていました。

なぜか寂しくて、哀れさを感じてしまいました。



空はいつの間にか夏空になっています。

夜の八時を過ぎているというのに、ボォーッとほのかに明るくて、

梅雨あけも、もうすぐなんだろうなぁ・・・と思わせるほど

澄んでいます。
            

明日は七夕。

織り姫様と彦星は会えるのでしょうか・・・・・・

                                                           




お気に入りのお店


私にはお気に入りのお店があります。

息子が大学生のとき、

ハハがぜったい気に入る店があるよって

教えてくれたお店です。


場所がよくわからなくて、美術館の駐車場に車を停めて

左手にお城を見ながら駅裏を、散歩を兼ねてさがしてみました。

                            
高野山福山別院のところの信号を北にむけてまっすぐに歩きます。

車がやっと一台とおるほどの細い路地を歩きます。

小さい橋があって、そこをわたると

ぷぅ〜んとあまい煎餅の匂いがただよってきます。


そう、煎餅やさんです。

創業120年にもなるという老舗でした。

駅回りの喧噪が嘘のような静かな空間にあります。

                                         

     
120年前の面影を感じさせるほど小さくて古くて、

どこかなつかしい空気が流れています。

一袋100円ほどの煎餅が

これまたおもむきのあるたなに

ピーナッツ煎餅、松葉煎餅、巻き煎餅、ショウガ煎餅などなど・・・

どれもこれも食べてみたいと思うほど楽しくならべてあります。


きょうは、ピーナッツ煎餅、松葉煎餅、巻き煎餅を買って帰りました。

なぁんにも印刷されていない、うす茶色の紙袋にいれてもらいました。

素朴で、なんだかホッとします。


ぽっこりとおなかの出ているご主人が

ほっこりとした応対をしてくれます。

「中村煎餅」というお店です。


                                 2002.7.6 

                  
                   
               


   もう一品煮物が欲しい


でも、皮むいたり、切ったりするの面倒ってとき、

私は干し大根の買い置きをつかいます。

ざっと水で洗って、人参、油揚げを加え、

それに、煮大豆の缶詰をパカッとあけて

それらを一緒に煮ます


          
      
ことことと煮ている間に他のことができて、とても簡単で見栄えもして、

手間暇かけたって思われるところが気に入っています。



今晩のおかずは・・・・

さばのしょうが煮、冷や奴、きゅうりの酢の物そして干し大根の煮物

田舎料理だけど、この頃では、ハンバーグよりも、焼き肉よりも

こんな田舎料理が食べたくなりました。

                                  2002.7.5



                                                     



ワールドカップも終わったね



全くスポーツに関心のない私も、いつの間にかTVの試合中継を

見ていました。日本選手の頑張りに、つい、引き込まれてしまいました。

それにしてもサッカーファンのなんと多いことでしょう。

世界規模のお祭りでしたね。


私は特に韓国選手の粘り強さに驚きました。

対ドイツ戦の時、キックオフ10秒でドイツに点を取られたとき

この試合はすぐに終わってしまうだろう・・・と思っていたのに、

粘って、粘って、追いかけて3:2で終了しました。

ゴールへのボールを もう少しで、という惜しい場面を何度も繰り返し、

それでもあきらめずに、点を取り返そうとする努力は

見ている者を惹きつけました。

せめて同点になれば・・・・・と願っていましたけど、2点をいれたところで

ゲームセットになってしまいました。

             
テレビにくぎづけになったのは、ホント、久しぶりでした。

 モエツキショウコウグンになっていませんか?


                                                2002.7.4

                                                           
              



                  
      おしゃれしたのに



      100円ショップでグロスを買いました。

友人の薦めもあって年甲斐もなくうきうきしながら求めました。

今朝、それを色目の薄い口紅の上に重ねました。

ずいぶんおしゃれをした気持ちになって足取りも軽く職場へ。

そのまま2時間ほどたった時、ちいさな瞳がジィーッと私のくちもとを

見つめて「komaの口、ひかっとる。 何かついとるよ。」

私「?????・・・何かついとる? 何?」 

ちいさな瞳「わからん、鏡見てみぃ」・・・・・・
                                                      
あわてて鏡を見ると、・・・な、なんとキンキラリィ〜ン!

ワタシ、ラメ入りのグロスをぬっていたのです。

何かを求めているようにキラキラ光っていました。


ワァアア〜 ハズカシイ!!! 

あわててティッシュでごしごし拭き取りました。

2時間の間にワタシの顔を見た人、

朝から醜いものを見せてしまってごめんなさぁ〜い!!!

 はぁ〜、慣れないことをするもんじゃぁない。

よくみて買えばよかったぁ・・・・






                                                    
     
久しぶりに本通りを歩きました

                               
何年振りかで本通りを散策しました。

子供の頃、夜店に連れてきてもらった記憶がよみがえって

なつかしくて、おもいつくままにお店にはいってみました。

今でいうドールハウスの食器のようなもの、

本当の陶器で出来ている、

ままごとに使える小さな器を何個も買ってもらい、

何日も、何日もあきることなくままごとをして遊んでいました。

一瞬ですが、その時の空気の匂いを感じました。


きょうは、ドイツ製の紙ナプキンを、

色合いに惹かれて買って帰りました。

紺地に緋色の花の絵が描かれています。

”和”の雰囲気がとても感じよくて、飛びつきました。

それを上品なお店の女主人が、

イギリスで活躍されている娘さんが作られたという

ペーパーバッグに入れてくれました。

とても高級な物を買った気分になりました。
      


      
 

      

知ってます?


オーストラリアでは、子から母にオパールのピアスをプレゼントすると

そのお母さんは災難を受ける、という言い伝えがあるんだって。

息子が高校生の時、吹奏楽の演奏旅行でオーストラリアへ行ったとき

私へのおみやげにオパールのネックレスというものを買ってきてくれました。

その話を聞いた時、それを思い出して、

一瞬ギクッっとしましたけど、ピアスでもなく

それにオパールだと信じていたそのネックレスは実は・・・・

後日宝石屋さんに鑑定してもらったところ、

よく出来た、紙に印刷されたオパールでした。

なんの心配もいりませんでした・・・・ハイ・・・・・


でも、彼が高校生の時、私はいっぱい彼からの災難を受けました。


むずかしいトシゴロでした。 


                          



 私ってなに?


 久しぶりに熱が出ました。

 39度という高熱です。

 すぐ治ると思っていたのに、胸がとても痛くなって

あくびも出来ないほどの痛みになりました

 これはいつもと違うと思ってお医者さんに行きました。

食欲ないけど、水ようかんが食べたいし・・・

で、自分で運転して行きました。

ふらふら、はぁはぁ言いながら行ってきました。

これが、夫の場合なら・・子供の場合なら・・・私が連れて

行ってるのにぃ〜・・・と、うらめしく思ってしまいました。


しんどいのを我慢して、晩ご飯も作りました。

主婦って・・・・・なんなんでしょう????

ちょっとぼやきたくて・・・・

あっ、私、肺炎でした。

                      

                               2002.7.3